介護とお金

介護保険の自己負担は何割?親の介護にかかるお金をデータで見る

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わかっている度 ★★★ 高い研究2本・公的資料8件を整理出典照合済み(2026-10-07)
日本の硬貨
Photo: Astelus / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品・サービスの紹介はしていません。出典は末尾)。

介護保険のサービスを使ったときの自己負担は、原則1割です。所得が多い人だけが2割か3割になり、2025年3月時点で利用者の9割以上は1割負担でした。ひと月の負担には上限があり、超えた分は後から払い戻されます。

3行でわかる

  1. 自己負担は1割が基本。2割は利用者の4.3%、3割は3.9%でした(2025年3月)。
  2. ひと月の負担には上限があり、住民税が課税される一般的な世帯では月44,400円です(2026年8月から適用の区分)。
  3. 施設に入ると、1〜3割の負担とは別に、食費と居住費がかかります。

01結論から言うと

親の自己負担はたいてい1割です。2割・3割になるのは、65歳以上で年金などの所得が一定以上ある人だけです。親の割合は、毎年届く「介護保険負担割合証」で確かめられます。

介護保険では、サービスにかかった費用の1割を利用者が払い、残りは保険から出ます。1万円分のサービスなら、1割負担の人が払うのは千円です[6]。

ただし、使える量には上限があります。家で受けるサービスは、要介護度ごとに月の限度額が決まっていて、超えた分は全額自己負担になります[6]。お金の心配を減らすには、割合だけでなく「上限」と「別にかかる費用」も知っておくことが大切です。

02研究とデータでわかっていること

2025年3月の利用者540万人のうち、約9割が1割負担でした。ひと月の負担には上限があり、所得の低い人ほど上限が低く設定されています。

91.8%1割負担の人の割合(全国の利用者5,406,760人、2025年3月。2割・3割の割合から当メディアで計算)
16,765単位要介護1の人が家で受けるサービスの月の限度額。1単位は原則10円(2026年2月時点)
月20.8万円介護サービスの受給者1人当たりの費用額。保険が払う分を含む総額(全国、2026年4月審査分)
月44,400円自己負担の月の上限。住民税課税世帯で課税所得380万円未満の場合(2026年8月〜2027年7月)

自己負担の割合は、本人の所得で決まります。2026年10月時点の基準は次のとおりです[1][2]。

介護サービスの受給者1人当たりの費用額は、全国で月208.4千円でした(2026年4月審査分)[3]。これは保険が払う分も含めた総額です。1割負担なら単純計算で月2万円ほどですが、施設の食費・居住費は含まれていません(当メディアで計算)。

家で受けるサービスの月の限度額は、要介護1で16,765単位、要介護5で36,217単位です。1単位は原則10円で、地域によって少し高くなります[5]。限度額の中で使えば、1〜3割の負担で済みます。

ひと月の自己負担が上限を超えると、超えた分が「高額介護サービス費」として払い戻されます。上限は世帯の所得で決まり、毎年8月から翌年7月までの区分が使われます。上限は、一般的な課税世帯で月44,400円、住民税非課税の世帯で月24,600円などです[4]。施設の食費・居住費は対象外です。所得の低い人には、食費・居住費を軽くする別の仕組みがあり、2026年8月に居住費の金額が見直されました[7]。

Sanoら(2022)[8]

2015年に一部の人の負担が1割から2割に上がったとき、家で暮らす高齢者のサービス利用は統計的には減りましたが、その幅は小さいものでした。サービスを使う割合の低下は0.46%、1人当たりの月の費用の減少は25.7ドルでした。

対象: 日本の在宅の65歳以上1,983,163人の全国データ / 限界: 利用量の変化を見た研究で、健康への影響は調べていません。

Pingら(2026)[9]

2001〜2022年の全国調査を分析すると、介護の必要度を考えに入れた後、所得の低い人が必要なサービスを使いにくいという偏りは見られませんでした。所得に応じた負担割合と月の上限は、所得の低い人の利用の妨げになっていないと著者らは考えています。

対象: 日本で要介護認定を受け、家で暮らす40歳以上(延べ39,743人分) / 限界: 追加の利用料がかかるサービスでは、所得による差が残っていました。

03まだわかっていないこと

2割負担の人を増やすかどうかは、国でまだ結論が出ていません。負担が増えたときに健康への影響があるかも、研究ではっきりしていません。

  • 2割負担の対象を広げるか(2027年度に始まる次の計画期間の前までに結論を出すとされています)[1]
  • 負担が増えて利用を控えた人の体の状態がどうなるか(審議会で懸念は出ていますが、確かめた研究は見つかりませんでした)[1][8]
  • 介護が何年続き、合計でいくらかかるか(国の統計で確認できる全国の数字は見つかりませんでした)

04親と一緒にできること

まず親の負担割合と上限の区分を一緒に確かめます。お金の話は「いくら払えるか」ではなく「親がどう暮らしたいか」から始めると、親が決める形を保てます。

1

「負担割合証」を一緒に見る

認定を受けた人には、1割・2割・3割を書いた負担割合証が届きます。有効期間は8月1日から翌年7月31日です[10]。「書類、一回一緒に見ておこうか」と、確認だけを頼む形で声をかけます。

目安 毎年8月ごろに5分

2

払い戻しの申請書を見落とさない

上限を超えた月があると、市区町村から申請書が届く仕組みの地域があります[4]。郵便物の整理を手伝うときに、介護保険の封筒がないか一緒に見ます。

目安 サービスを使い始めて数か月後

3

お金の前に、暮らし方の希望を聞く

「この先、どんなふうに暮らしたい?家にいたい気持ちは強い?」と、まず希望を聞きます。そのうえで「月にどのくらいなら出せそうか、一緒に考えておかない?」と続けると、親のお金を親が決める形を保てます。

目安 帰省のときに30分ほど

4

費用の見通しは、専門職に相談する

限度額の中でどう組み合わせるかは、ケアマネジャーや、親が住む地域の地域包括支援センターに相談できます。認定の申請がまだなら、物忘れが気になる場合や転倒が心配な場合も含めて、早めに相談しておくと見通しが立てやすくなります。

目安 認定の結果が出たら

05よくある質問

介護保険の自己負担は何割?

原則1割です。所得が一定以上ある65歳以上の人だけが2割か3割になります。2025年3月時点で、2割負担は利用者の4.3%、3割負担は3.9%でした。

介護の自己負担に月の上限はある?

あります。「高額介護サービス費」という仕組みで、住民税が課税される一般的な世帯では月44,400円を超えた分が払い戻されます(2026年8月から適用の区分)。施設の食費・居住費は対象外です。

2割負担の人がこれから増えるって本当?

国の審議会で、2割負担の対象を広げる案が議論されています。2025年12月の時点では結論が出ず、2027年度に始まる次の計画期間の前までに結論を出すとされています。

出典

  1. 社会保障審議会介護保険部会. 介護保険制度の見直しに関する意見(令和7年12月25日). https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001622725.pdf
  2. 厚生労働省老健局. 給付と負担について(参考資料)介護保険制度における利用者負担割合(判定基準)(社会保障審議会介護保険部会 第107回、令和5年7月10日). https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001119101.pdf
  3. 厚生労働省. 令和7(2025)年度 介護給付費等実態統計の概況 2 費用額の状況. https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/25/dl/03.pdf
  4. 新宿区. 高額介護(介護予防)サービス費・高額介護予防サービス事業費の支給(2026年8月3日更新). https://www.city.shinjuku.lg.jp/fukushi/kaigo05_000105.html
  5. 大田区. 在宅サービスの支給限度額(2026年2月13日更新). https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/fukushi/kaigo/kyotakusabisu.html
  6. 厚生労働省 介護サービス情報公表システム. サービスにかかる利用料(2026年10月閲覧). https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/fee.html
  7. 厚生労働省老健局介護保険計画課. 介護保険最新情報 Vol.1481 居住費・滞在費の負担限度額の一部改正(令和8年3月13日、令和8年8月1日施行). https://www.mhlw.go.jp/content/001673838.pdf
  8. Sano K, et al. (2022). Effects of cost sharing on long-term care service utilization among home-dwelling older adults in Japan. Health Policy, 126(12), 1310-1316. https://doi.org/10.1016/j.healthpol.2022.10.002
  9. Ping R, Hu B, Oshio T. (2026). Horizontal inequity in long-term care access under universal coverage in Japan (2001-2022). Health Policy, 171, 105653. https://doi.org/10.1016/j.healthpol.2026.105653
  10. 岡山市. 介護保険サービス利用時の負担割合について. https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000007488.html